2015年05月28日

根室カトリック幼稚園の園児と植樹を行ないました

5月25日、渡邊野鳥保護区ソウサンベツ内の伐採跡地で、
根室カトリック幼稚園の年長園児39人と広葉樹の苗木100本を植樹しました。

当会と根室カトリック幼稚園は、2010年からシマフクロウの住める森をつくる
「天使の森(エンゼル・フォレスト)計画」を立ち上げ、毎年植樹を行なっています。

植樹地は地面に笹の根が固く張り、苗木を植える穴を掘るのが難しい場所です。
そこで、保護者や先生と協力して、事前に穴を掘っていただきました。


当日は気持ちの良い青空が広がり、絶好の作業日和となりました。
まず、レンジャーによる植樹と森のお話から始まります。
園児たちは自分より大きいシマフクロウのパネルを見ながら、
100年後に苗木が成長して、シマフクロウが住める森になる将来の話をじっと聞きました。

そして、いよいよ植樹作業です。
植える手順は、まず穴に1本ずつ苗木を入れて、
倒れないように支えながら、土を穴に戻して植えていきます。
最後は、根が浮き上がって来ないように、苗木の根元をしっかりと踏み固めます。

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☆レンジャーから植え方を聞く園児たち

園児たちは、お互いに協力して苗木を支えたり、
大きな土のかたまりを懸命に崩して次々と苗木を埋めながら
「まだ小さい木の子どもだね」、「早く大きくならないかな?」と話していました。

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☆苗木をまっすぐ支えながら植えていきます

今後も当会は、同幼稚園と協力して植樹を行ない、
シマフクロウが住める森をつくっていきます。

※今回、植樹に使用した苗木はミズナラ、ケヤマハンノキ、ハルニレ等です。
 ミズナラの苗木は昨年に引き続き、根室市民の方に寄贈していただきました。
 ご協力ありがとうございました。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 18:06| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月25日

タンチョウの繁殖状況調査〜別寒辺牛湿原・大別川

 5月14日、前回に引き続き、厚岸町周辺の野鳥保護区での繁殖状況を地上から調査しました。今回巡視した場所もNPO法人タンチョウ保護研究グループとの共同の飛行調査の際に、営巣が確認されています。

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早瀬野鳥保護区別寒辺牛湿原にて

 早瀬野鳥保護区別寒辺牛湿原(厚岸町。284.6ha)では3つがいの営巣が確認されています。タンチョウを確認できる眺望の良い場所を探すため、アップダウンの激しい尾根を移動します。息が上がる中、林床では満開のサクラソウに癒されました。尾根や湿原内は木々が視界を遮り、見通しの良い場所はありません。仕方なく木々の間からの観察でしたが、タンチョウの姿を確認できませんでした。林内の移動中でも気配すら感じることができず、幸先の悪いスタートです。しかし、湿原を取り巻く丘陵地でコマドリやイカルを確認しました。カツラなどの巨樹があり針葉樹と広葉樹の森で、森林性の鳥にとって良好な環境のようです。豊かな森林環境を見て気を取り直し、大別川へと移動します。

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渡邊野鳥保護区大別川

 渡邊野鳥保護区大別川(厚岸町。235ha)では、大別川を見渡せる丘陵地からの観察でした。それでも、河川まで400mほど離れていて、タンチョウを探し出すだけで一苦労です。何とか対岸でつがいを確認し、プロミナで行動を追いました。この日は風が強く、脚が隠れるほどの草丈を移動するタンチョウを400m先から観察するという気が遠くなる中、ひたすら追い続けます。吹き付ける風の音やササが揺れる音が響く中、ヤマゲラのさえずりが・・・。集中力少し回復。

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対岸約400m先のつがい

 無言の40分が経過し、突如レンジャーの一人が大きな溜め息と共に後ろに倒れ込みます。どうしたのか声を掛けようとすると、「ヒナ1羽確認しました」という報告に会話と笑顔が再開しました。タンチョウがうつむく時に、ヒナと思える茶色い物影がかすかに確認できました。前回同様、生後数日と思われる大きさでした。

 今回の調査でも、タンチョウのヒナを確認することができました。湿原は土砂の流入などによりハンノキが茂るなど、環境の変化が起こります。タンチョウが繁殖できる野鳥保護区であり続けるため、調査を通じて営巣環境を把握、維持していきます。

【記:鈴木】
posted by 野鳥保護区事業 at 14:49| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月19日

タンチョウの繁殖状況調査〜早瀬野鳥保護区温根内〜

 5月12日、昨年に引き続き早瀬野鳥保護区温根内(鶴居村。19.5ha)でのタンチョウの繁殖状況調査を行いました。今年度はNPO法人タンチョウ保護研究グループと共同で当会の保護区の飛行調査を行っています。その際に、この場所での営巣が確認されていたため、その後の状況を地上から確認する事が目的です。

藪をかき分ける.jpg

 昨年よりも1週間早い調査でしたが、周囲では青々とした若葉がひろがり、林床ではオオバナノエンレイソウやエンコウソウなどが花を咲かせています。ようやく芽生え始めた木々の間から、センダイムシクイの「チヨチヨビーィ」やエゾムシクイの「ヒーツーチー」と金属的なさえずりが湿原内に響いていました。藪化したホザキシモツケや倒木に行く手を阻まれる中、「ポポ、ポポ、ポポ」というツツドリのさえずりを今シーズン初めて確認した時、数十m先からタンチョウの警戒声が!

警戒中の親鳥.jpg

 すぐさまその場を離れ、尾根の上からタンチョウの行動を追いました。湿原内のスゲなどの草丈は30pほどで、生まれて数日のヒナなら隠れてしまいます。果たしてヒナは孵ったのか、注意深く凝視します。「しきりに下を気にしているからこそ、きっとヒナがいるはずだ」とプロミナから目が離せません。あちこちブヨに刺されても、タンチョウの行動を追い続けます・・・。

尾根から観察.jpg

 根気強く観察を続けること1時間。落ち着いて座り込んだタンチョウの周辺を、よちよちと歩く1羽のヒナが。あまりの嬉しさに静かにガッツポーズ!大きさから生後数日と思われます。

 調査後、虫刺されによって凸凹になった腕にマダニが這い回っていました。虫には困りますが、タンチョウが安心して営巣できる野鳥保護区を維持管理していくため、タンチョウの繁殖状況調査は続きます。

【記:鈴木】
posted by 野鳥保護区事業 at 11:09| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする