2015年07月15日

今年もクレインズの選手と自然採食地整備

11日に日本製紙クレインズの選手と一緒にタンチョウの冬の食事場所をつくろう!」のイベントを行いました。釧路湿原自然再生普及小員会の具体的取り組みの一環として、今年で4年目となった恒例行事です。今回は鶴居村の小学生とクレインズの選手、一般参加の方等で総勢20人での作業となりました。まずはネイチャーセンターで自己紹介の後、自然採食地整備の意義(給餌場の個体数密度を少なくし伝染病等のリスクを下げる事ほか)や作業方法についてのレクチャーをして、現地へ。

作業場所は、鶴居村内の旧雪裡川沿いの河川敷地で幅12×長さ40mの範囲です。2011年に整備した区域の一番北側で、川岸から川にタンチョウが出入りしやすいように低木や倒木、藪を除去しました。この日は朝から快晴無風で、予想最高気温は25℃と鶴居では真夏の陽気でした。長袖、長ズボンに、人によっては胴長というスタイルでの作業で、すぐに全員汗だくになりました。

IMG_0329_EFBE8CEFBE9EEFBE9BEFBDB8EFBE9EE58099E8A39C_E4BD9CE6A5ADE9A2A8E699AFT-thumbnail2[1].jpg
 作業の様子

クレインズの選手や大人が補助しながら、子供達もノコギリで枝や太い幹を切ります。「もっと太い木を切りたい!」という頼もしい女の子も。休憩をはさみ1時間半程で、タンチョウの川への出入口2ヶ所と周囲の藪や倒木を処理し、開けた空間ができました。

IMG_0451_開けた空間_ブログT.jpg
 川への出入口

この後センターへ戻り、タンチョウに利用してもらえるようなメッセージを書いてまとめました。「歩きやすく整備したので、いっぱい餌を食べにおいでー」、「みんなで作った餌場だよ。たくさん使ってね!」、「いい川、よどみがありまっせー。おいしいヤマメ、イワナ、ニジマス、各種水生昆虫も取り揃えておりますよー」等々。最後にメッセージを囲んで記念写真を撮り、解散しました。

IMG_0432_NC前集合写真_ブログ.jpg

参加者からは「タンチョウの食事を近くで見てみたい」「実際に冬にタンチョウが利用している所が分かってよかった。こういう場所がたくさん増えたらいいなと思いました」等の感想をいただきました。給餌によって絶滅の危機から逃れ、1500羽まで増えたタンチョウですが、人馴れによる交通事故や農業被害といった問題や、前述した給餌場での過密化等、野生動物と人の共存に向けて新たな課題を抱えています。給餌そのものは急にはやめられませんが、給餌の次の段階として「給餌に頼らない冬の自然採食地整備」をこれからも多くの人と共に進めていこうと思います。(原田)
posted by 野鳥保護区事業 at 20:45| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月09日

牧の内自然観察会&明治根室工場見学を行ないました

7月4日に、竃セ治と共に、根室市内の竃セ治野鳥保護区牧の内で、小学生を対象とした自然観察会を行ないました。

観察会は、普段は入ることが出来ない野鳥保護区の豊かな自然を体験していただくため、根室市や近隣地域に住む小学生を対象に、2009年より毎年行なっています。今回は地域の産業にも興味を持ってもらうために、市内の竃セ治根室工場の見学も行ないました。

■自然観察会(牧の内)
当日は子ども12名を含む21名の親子が集まり、レンジャーと野鳥保護区の中に入りました。子どもの背より高いシダやヨシが生えた湿原を通ったり、ササ原の中のシカの通り道を利用したり、と色々な道を歩く中で子どもたちは、保護区の中の多様な環境を体感しました。

2015観察会01.jpg
☆足元が見えにくい草原も頑張って歩きました

湿原の中では、スゲ類などが冬に凍結して株ごと地面から持ち上がり、春の雪どけ水によって根本がえぐられることの繰り返しで形成された“ヤチボウズ”のお話を、レンジャーから聞きました。長い年月を経て大きくなったヤチボウズを前に、「ぼくより年上なんだね。大事にしなくちゃ。」と子どもたちのつぶやきが聞かれました。

2015観察会02.jpg
☆ヤチボウズを前にしてお話を聞く

最後はタンネ沼を見渡しながら、タンチョウやオジロワシが野鳥保護区の湿原や林に隣接するこの沼を繁殖に利用しているというレンジャーの話を聞き、彼らを育む自然の大切さを感じました。


■植樹(牧の内)
観察会の後は、タンチョウが生息する湿原環境を保全するための森づくりとして、野鳥保護区内の防鹿柵の中に植樹を行ないました。固い地面に力いっぱい穴を掘ったり、丁寧に土をほぐしながら苗木を植えたり、親子の力をあわせた共同作業によって、65本の広葉樹を植樹することが出来ました。

2015観察会03.jpg
☆スコップで力を込めて掘ります


■明治根室工場の見学(根室市厚床)
午後は、練乳製品を作っている明治の根室工場に移動しました。明治の製品に関するお話では「食べたことある!」「あのジュースも明治なんだ。」と驚きの声が上がりました。そして参加者は白衣に着替えて、根室市の牧場から集められた牛乳が練乳になる過程を見学し、「機械が稼働していて暑い!」「こんな暑い中で仕事をするんですね。」と感心していました。最後は試食の練乳が出され、子どもたちは美味しそうに舐めていました。

2015観察会04.jpg
☆白衣で記念撮影

今回の観察会や工場見学を通した当会や企業の取組みを、子どもたちが大きくなった時に、根室市に残る豊かな自然や地域産業の素晴らしさとして思い出してくれることを願っています。

当会はこれからも、竃セ治と協力して、子どもたちと楽しく根室の自然や産業に目を向ける気持ちを育てていきます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 15:12| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする