2015年08月28日

「シマフクロウの住める森づくり」〜 植樹地の下草刈り

 当会では、地域の方々や企業との協働で、野鳥保護区内に残された伐採跡地に広葉樹の植樹を行い、シマフクロウの住める森づくりを進めています。
 今回は夏に必要な作業の一つをご紹介します。

 濃霧に覆われることが多く、夏でも気温が上がらない根室ですが、それでも7月になると、植樹地にはササなどの下草が繁茂します。下草が生い茂ると、土壌の養分が植栽木まで行き渡りません。また、覆いかぶさる下草により、植栽木の成長に必要な日光が遮られます。このような悪条件が重なると、植栽木の生育が阻害されてしまいます。そこで、植栽木が周りの草木より高く成長するまで下草刈りを実施しています。

 こちらは、下草刈り前の植樹地の様子です。下草が植樹地全体を覆い、このままでは植栽木が埋もれてしまいます。

オフセット知床_下草刈り前.jpg
 下草刈り前の様子(知床協賛区画植樹地)

 下草刈り作業は主に刈払機を使用して行い、苗木を切らないように気を付けながら作業を進めます。

下草刈り作業.jpg
 下草刈り作業の様子

知床協賛区画_下草刈り後.jpg
 下草刈り後の様子(知床協賛区画植樹地)

 下の写真は、植栽直後の様子です。スタッフが測っている苗木の高さは、この時はまだ約50cmしかありませんでした。


ヤチダモ(植栽直後:50cm).jpg
 植栽直後の根室協賛区画植樹地

 こちらは、植栽から5年目の様子です。植栽時には50cm程度であったものが、2mを超える高さに成長していました。ここまで大きくなれば周りの草木の陰になることなく、下草に負けることはないでしょう。

ヤチダモ(5年目の夏:2m40cm).jpg
 植栽から5年目の根室協賛区画植樹地

 森づくりは苗木を植えただけで終わりではありません。森が育つまでは、下草刈りをはじめとする地道な作業を積み重ねていきます。
 シマフクロウが繁殖するためには、樹齢数百年の大木に空いた樹洞が必要です。植栽木が大きくなり、そのような巨木が繁る森に育つまで、100年先、200年先を見据えて、これからもしっかりと管理を続けていきます。

☆当会のシマフクロウ保護の取り組みは こちら

【記:大森】
posted by 野鳥保護区事業 at 17:13| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする