2016年02月28日

むかわ町でタンチョウ研修会

24日に胆振管内むかわ町で行われた、市民団体「ネイチャー研究会inむかわ(以後“ネイ研”)」のタンチョウ研修会で講師を務めました。むかわ町では昨年3月以来、これで3回目の研修会となります。今回も平日の夜にもかかわらず35人の参加者がありました。
今回は「伝えて守ろう むかわのタンチョウ」というタイトルで、定着6年目を迎えるタンチョウの見守りを、これまでの限られた関係者から、多くの目で守っていくための具体的な方法につなげようという狙いです。

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マガンやトキでの地域振興事例も紹介

前半はレンジャーからタンチョウの一般的な生態と、むかわでの5年間の暮らしぶり、その意義と今後の課題などを説明しました。後半は5班に分かれての意見交換です。かつて秋田県に大陸由来のタンチョウが飛来し越冬しました。その際に地元の方が啓発用に作ったパンフレットを参考に、むかわ版のパンフレットのイメージを話し合いました。

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グループワークの様子

班毎のまとめでは、どの班もパンフレットの内容に加え、具体的な活動イメージを挙げていただきました。「町の広報で連載する」「“見守り隊”を結成する」「観察・撮影マナー〇ヶ条byむかわ町」「タンチョウが警戒するそぶりを見せたら、動かない」「プロのカメラマンの協力を得てマナーの啓発を行う」などなど。

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ある班のまとめ

カメラマンに追われて子育てに失敗した昨年の悲劇を繰り返さないために、そして多くの人にタンチョウのことを正しく知ってもらい、地域社会とタンチョウが共生していくために、いよいよ新たな展開となります。
レンジャーもしっかりサポートします!(原田)
posted by 野鳥保護区事業 at 11:41| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月23日

富士通株式会社との協力で進むシマフクロウ調査

今回は、企業との協力で進んでいる、シマフクロウの保護活動をご紹介します。

森林のシマフクロウ.JPG

私たちはシマフクロウの調査を行なっていますが、シマフクロウの生息を確認する調査は、夜に鳴く「ボーボー(雄)」「ウー(雌)」という声を頼りに、その森林に生息しているかどうかを調べます。



これまでは、夜に山奥へ入り、鳴くのをひたすら待つ調査が行なわれてきました。
夜の森には、ヒグマなども生息していますので、危険も伴います。
また、一度に行くことができる範囲も限られていますので、広範囲の調査には、多くの労力と時間が必要でした。
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シマフクロウの行動時間の山林は薄暗い。

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林内にはヒグマの爪痕も。

そこで、富士通株式会社に協力していただき、シマフクロウの音声認識ソフトを開発していただきました。山奥にタイマー録音ができるマイクを設置し、半月から一ヶ月ほどの録音を行ないます。回収したデータをこの認識ソフトにかけると、2時間から3時間のデータを3分程度で解析が完了し、シマフクロウの声だけが抽出されるのです。

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日中の森に入りマイクを設置していく。

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ソフト解析するとシマフクロウの声だけが抽出される。

これまでは、録音した時間だけ音声データをひたすら聞いたり、音の波形を表示できるソフトを使って、ひたすらシマフクロウの波形を探し続けたり、非常に大変な労力がかかりましたが、このソフトのおかげで、より多くのデータを解析することができるようになりました。

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山を歩くことには変わらない。 

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以前はシマフクロウのM字型の波形をひたすら探していた。

2015年5月に釧路地域の日本製紙株式会社社有林について、シマフクロウの生息地保全と林業の両立を図る覚書を締結することができましたが、保全範囲を決めるにあたり、2014年には日本製紙と共同で音声録音を用いたシマフクロウの行動圏調査を実施していました。
300時間を超える膨大な録音データの解析には、富士通のこの認識ソフトが役立ったのです。

覚書の詳細はこちら

詳細は、富士通のWEBをご覧ください。
こちら

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 18:41| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月04日

ねむろバードランドフェスティバル2016に出展

今年も1月30日から2日間、ねむろバードランドフェスティバル2016が開催されました。(ねむろバードランドフェスティバル2016の詳細はこちらへ)

今回のメイン会場では、当会と協定を結び野鳥保護区を設置している竃セ治および日本製紙鰍フ方と共に出展し、訪れた約600人の方に根室地域でのシマフクロウの生息地保全活動を紹介しました。

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☆(左奥から)日本製紙、明治、当会の出展コーナー

日本製紙の出展コーナーでは、シマフクロウの生息地保全と林業活動との両立を図った取り組みについて取り上げ、明治のコーナーでは、社員ボランティアによる野鳥保護区の環境管理活動について展示を行ないました。そして当会では、根室カトリック幼稚園と共同で行なっているシマフクロウの森づくりについて紹介しました。

子どもたちとの森づくりのポスターの前で「ぼくも植えたんだよ!」と話す子どもたちや、野鳥保護区を設置するまでのレンジャーの苦労話を熱心に聞く人、シマフクロウと同じ重さの大きなぬいぐるみを親子で一緒に持ち上げる姿もあり、出展コーナーは賑わいました。

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☆出展コーナーで野鳥保護区の活動を紹介します

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☆一人で抱えられるかな?

また、ステージ上では、当会が企業や地域と進める野鳥保護活動についてスライドや動画を用いて紹介しました。会場には約30名の方が集まり、レンジャーの話を真剣に聞いていました。

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☆普段は入れない野鳥保護区内を動画で紹介

今回は、会場に訪れたバードウォッチャーの方だけでなく、地域の方々にも当会の活動についてご紹介することが出来ました。レンジャー一同、これからも企業や地域の方と共にシマフクロウのための生息地保全の活動に取り組んでまいります。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 23:20| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする