2018年10月15日

JALの皆さんと冬期自然採食地の整備

 12日に、日本航空株式会社(JAL)の社員ボランティアの皆さんと冬期自然採食地の整備に取り組みました。同社のCSR(社会貢献活動)の一環として協力していただいており、今年で3回目です。冬期自然採食地とは、タンチョウが冬期に給餌に頼ることなく自然の餌が採れるよう整備してきた環境です。これまで村内に15か所造成し、継続して管理作業を進めています。地元の釧路以外にも札幌や東京など遠方から総勢16名の社員の皆さんに、作業をお手伝いいただきました。

 今年度の活動場所は、これまでと同じ下雪裡5号採食地です。まず、生い茂っているササを鎌やノコギリで刈り、タンチョウが牧草地から採食地の河川へ出入りしやすい空間を造りました。一汗かいて休憩した後、今度は倒木の除去に取り組みました。タンチョウの通り道となる河川の敷地内、河川内のあちらこちらに倒木があります。3人ずつのグループになり、太い倒木は交代しながら切るなど協力して作業を進めました。

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太い倒木は分担して玉切りにします

「タンチョウに利用してもらいたい」という思いを持った皆さんの作業のおかげで、みるみるうちに片づいていき、タンチョウが利用しやすい食事場所を造ることができました。

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開けた空間を背に記念撮影

 作業後は河川の生きもの観察です。川を少し下ると、サケの死骸を発見。レンジャーは、産卵を終え打ち上げられた死骸が、多くの動物に利用され、生態系の大きな役割を担っていることを伝えました。帰り際には、サケが実際に遡上する姿を観察することもできました。

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他の生きものの栄養となり自然に帰っていきます

 ネイチャーセンターに戻った後は、感想やタンチョウへのメッセージをカードにまとめ、発表してもらいました。
「自然保護活動に携わることができて清々しい気持ちになれた」「たくさんの人に自然採食地整備の活動を伝えていきたい」「地道な作業が種の保存に役立っていることを実感できた」「作業した採食地に、安心して餌を食べに来てほしい」といったメッセージをいただきました。

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メッセージを持ち笑顔の皆さん

 活動の締めくくりはタンチョウの観察です。村内の刈り取ったばかりのデントコーン畑などにタンチョウは集まり始めています。30羽程の群れが餌を食べたり、のんびりしている姿をじっくり観察。日の入りが近づいてくると、タンチョウのねぐら場所である音羽橋へ移動しました。次第に暗くなり始め、どこからともなく声が聞こえてきたかと思うと、橋の上空を次々に群れが飛んでいきます。「やっぱり綺麗だ」「優雅だ」と歓声が沸き起こり、飛翔するタンチョウの姿に、皆さん終始魅了されていました。

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飛んでこないかと待ちわびます

 今後もタンチョウの魅力や保護の大切さを伝えることはもちろんのこと、冬期自然採食地の整備を通して、多くの方とタンチョウの保護活動に取り組んでいきます。協力していただいたJALの皆さん、ありがとうございました。
【田島記】











posted by 野鳥保護区事業 at 14:01| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

(株)明治の社員ボランティアとのエコアップ活動

 10月9日、株式会社明治の社員ボランティア10名が根室市内の「明治野鳥保護区槍昔」を訪れ、エゾフクロウの巣箱づくりと、狩場づくりを行ないました。
 株式会社明治は、2007年に当会と協定を結び、タンチョウの生息地保全を目的とした野鳥保護区を社有地に設置しています。また、2008年からは、全国の社員や関連会社から有志を募り、湿原や森林の自然環境の管理を継続して実施しています。

 タンチョウ1つがいが繁殖する明治野鳥保護区槍昔には、湿原だけでなく深い森林があります。この森林にはエゾフクロウが生息していますが、営巣に適した洞のある大木が少なく、繁殖をしにくい状況です。そのため、2008年に巣箱を設置しましたが、10年が経過し付け替えの時期となっていました。そこで、今回はボランティアの皆さんに巣箱を作成していただき、新しいものへと取り換えました。

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●板に書いた設計図に沿ってのこぎりで慎重に切っていきます。

 エゾフクロウ用の巣箱は40p×40p×50pの大きなものです。1畳ほどの大きな板から切り出し、設計図をもとに組み立てていきます。ボランティアの皆さんは、巣箱づくりが初めての方がほとんどでしたが、協力し合いながら作業を進め、頑丈な2個の巣箱を作ることができました。

 作成した巣箱は、太いミズナラの木の7mほどの高さに設置します。古い巣箱にロープをかけて、ボランティアの皆さんで力を合わせて引き下ろし、新しい巣箱を引き上げて固定しました。古い巣箱を覗いてみると、エゾフクロウの卵のかけらと羽毛が入っていました。今シーズンにも利用していたようです。来る冬からの繁殖期には、新しく取り換えた巣箱を利用してくれるでしょうか。今から楽しみです。


 また、巣箱の設置後には、木材を積み重ねて作ったエゾフクロウの狩場を管理する作業を行ないました。これは、木材の隙間にネズミ類を誘い込むことで、エゾフクロウが採餌しやすい環境を作る試みです。しかし、年月とともにササが繁茂し、ネズミ類を見つけにくくなっていました。そこで、ボランティアの皆さんに、鎌を使って狩場の範囲のササを刈っていだきました。

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●膝丈ほどに伸びたササを刈りました。

 長年、多くのボランティアの方々が活動し続けてきたことで、豊かな自然環境が残る野鳥保護区が維持されています。これからも、竃セ治の社員の皆さんと協力し、様々な生き物が生息する野鳥保護区を守っていきます。

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●巣箱を作った証として皆さんのお名前を看板に書きました。


【稲葉記】
posted by 野鳥保護区事業 at 13:12| 野鳥保護区管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする