2018年11月17日

4年目を迎えた標茶高校「自然ガイド」授業


標茶高校の「自然ガイド」という授業では、高校生が冬にタンチョウのガイドを行うプログラムがあり、レンジャーも講師として関わっています。この取り組みは今年で4年目を迎え、去年からは2年生の「自然ガイド入門」に加え、ガイドを一度経験している3年生への「自然ガイド応用」も開設されています。これまで11月1日、5日、15日に3回の授業を行いました。

1回目の授業では、はじめにレンジャーが去年の授業の様子やタンチョウの概要(生態や保護の歴史)について紹介しました。その後、タンチョウとそれを取り巻く環境について理解を深めてもらう2つのプログラムを行いました。1つ目は3年生が紙芝居「タンチョウ今昔物語」を実演。2年生からは、「身近で見られるタンチョウが一時は絶滅の淵まで追いやられ、保護活動を進めていく中で生息数を回復してきた歴史に驚いた」などの感想がありました。2つ目は「湿原で何が起こった」というプログラムをレンジャーが実施し、グループ対抗でゲームを行いながら、人間の活動が自然やタンチョウに与える影響を疑似体験してもらいました。

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カードを引く度にタンチョウの生息数に変化が…

2回目の授業は、地元の農家やタンチョウに関する施設を回る野外実習です。最初に農家の方から、敷地内へ侵入するタンチョウのことを話してもらいました。生徒達は普段は耳にすることのない貴重な話を聞くことができたようです。標茶町から鶴居村へ移動する途中では、刈り取り後のデントコーン畑に集まっていたタンチョウの群れを観察。加えて3年生には、タンチョウの農業被害の現状について解説してもらいました。

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車内から見えるタンチョウを双眼鏡で観察

実際のガイド場所であるサンクチュアリに立ち寄った後は、阿寒国際ツルセンターを見学しました。職員から展示の解説を受けた生徒達は、新しい知識を得ることができ、必死にメモを取る姿も見られました。また、飼育されているタンチョウの行動を間近で観察。威嚇すると頭の赤い部分(皮膚)の大きさが変化する様子や、魚やザリガニを食べる姿もじっくりと観察でき、ガイドに向けて実りある実習になりました。

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目の前のタンチョウの迫力に圧倒

3回目の授業では、まずはレンジャーが、ガイドに向けての注意点や小技・小道具について紹介しました。3年生には、動画を見ながらタンチョウの求愛ダンスなどの行動を解説してもらい、去年のガイドの感想や、2年生へのアドバイスを話してもらいました。授業の後半は、各人がガイドしたいテーマやその方法を考える企画書の作成です。レンジャーにたくさんの質問を投げかける2年生が多く、ガイドに向けての意欲が伝わってきました。3年生も、今年は2年生への解説を担当するなど主体的に授業に関わっているため意識が高く、1月下旬の本番がとても楽しみです。

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意見を出し合い企画を考えます

レンジャーが事前に関わる授業はここまでで、今後は本番に向けての準備に充てられます。これまで学んだこと、感じたことをガイドに活かしてもらえたらと思います。ガイド本番は1月27日と2月23日にネイチャーセンターで実施します。無料ですので、興味のある方は、ぜひお越しください。
【記:田島】



posted by 野鳥保護区事業 at 11:31| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする