2017年02月24日

シマフクロウの野鳥保護区を拡大しました

日高地域のシマフクロウの生息森林の一部、5.7haを購入し、
隣接する持田野鳥保護区シマフクロウ日高第1を拡大しました。

hidaka2017s.jpg

この森林周辺では、1998年にシマフクロウ1つがいの生息が確認され、2005年以降は継続的に繁殖をしています。日高地域は、シマフクロウの生息域の中心である北海道東部から離れており、この森林は、数少ない日高地域の個体群の重要な繁殖地の一つになっています。

当会では、2007年からこのシマフクロウ生息森林を保全するため、野鳥保護区の設置を開始しました。当初は66.2haという保全範囲は森林の一部に限られていましたが、10年間で124.5haの連続した森林を保護区化することができました。

この野鳥保護区のシマフクロウの生息地を保全し、繁殖を応援することで、日高地域の個体群の増加と共に、新たな世代の道内各地への分散が期待されます。

なお、
これからシマフクロウは産卵や育雛といった繁殖期の重要な季節に入ります。生息を脅かさないように、野鳥保護区の位置などの情報は非公開ですが、その一部を体感していただけるように、360度を見渡せる画像を撮影しました。Facebookで公開しておりますので、冬のシマフクロウ生息森林の様子をご覧ください。

冬の森の様子はこちら

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 12:24| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月31日

ねむろバードランドフェスティバル2017に出展

1月28日から2日間、今年で10回目となる「ねむろバードランドフェスティバル2017」が開催されました。(詳細はこちら

今回のメイン会場では昨年と同様に、当会と協定を結び野鳥保護区を設置している日本製紙鰍ィよび竃セ治と共に出展し、来場された約850人の方に根室地域でのシマフクロウの生息地保全活動を紹介しました。


2017_NBLF写真@.jpg
☆(左から)日本製紙、明治、当会の出展コーナー

日本製紙の出展コーナーでは、林業活動とシマフクロウの生息地保全の両立を図る取り組みを展示で取り上げ、明治の出展コーナーでは、社員ボランティアと共に活動している野鳥保護区の環境管理について展示を行ないました。

そして当会では、シマフクロウが必要とする食べ物やすみかなどの環境づくりのために、実際に設置しているいけすの1/10スケールのジオラマや巣箱を展示し、活動を紹介しました。

出展ブースでは、大きな巣箱に顔を突っ込む子どもたちや、小さないけすを覗くご家族、レンジャーの話に熱心に耳を傾ける方々で賑わいました。


2017_NBLF写真A.jpg
☆巣箱の中には何がいるかな?

2017_NBLF写真B.jpg
☆いけすの中にお魚がいるよ!

また、ブースを訪れた人々の中にはシマフクロウの生態や厳しい現状に驚き、「当たり前に見られる存在になって欲しいね」と活動を応援してくださる声も聞かれました。

皆様からの応援を受けて、これからもレンジャー一同が企業や地域の方と共に、シマフクロウのための生息地保全の活動に取り組んでまいります。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 12:15| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月03日

学生バードソン2016に参加しました

 11月27日、F.A.ネットワーク主催の学生バードソン2016に参加しました。バードソンとは@12時間のバードウォッチングで見つけた鳥の種数と、Aたくさんの人から集まった募金額の合計で順位を競う自然保護チャリティイベントです。私達はかつて鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリの開設時に、学生バードソンの募金を寄付していただいたことから、恩返しの意味をこめて参加しています。当日は野鳥の会のレンジャーを中心に結成した「釧根サルン・コロカムイチーム」として競技に挑みました。しかし11月下旬の道東は、ガンやシギなどの鳥は南下していなくなり、マヒワなどの小鳥やシノリガモなどの水鳥がようやく渡って来始める時期のため、種数が期待できません。さらに追い打ちをかけるように当日の天気予報は雪。様々な不安を抱えながら本番を迎えました。

 スタートは鶴居村のタンチョウのねぐらとなっている雪裡川が見渡せる「音羽橋」です。日の入りが早いため、いかに効率よく鳥を見るかがこの競技のカギとなります。まずは確実にタンチョウを確認して釧路湿原から厚岸湖を目指します。

音羽橋.jpg
雪の中タンチョウを発見!

 日の出のころから降り始めた雪は次第に粒が大きくなり、路面状況や視界を悪くしていきます。この悪天候のせいで当初立ち寄る予定だった湖は全面凍結。泣く泣く先に進むことになりました。しかし、そんな悪条件の中、ハンノキの実を食べるマヒワの群れやシジュウカラなどの中からアトリやキクイタダキを発見するなど順調に種数が伸びていきました。

 厚岸湖に到着した頃には、スタートから6時間が経過していました。朝から降っていた雪は止み、確認した鳥は40種を超えました。ここからは海岸沿いを走って霧多布を経由して、水鳥や海鳥を探します。水面に浮かぶ鳥達の中からまだ確認していない種を探すものの、思うように見つかりません。そこに冷たい風が吹き付け集中力を奪っていきます。それでも粘ってなんとかコクガンやハジロカイツブリなどを見つけました。14時を過ぎた頃、日は傾き始めたため岬で海鳥を探すことに。読みはあたり、その場所でケアシノスリやハギマシコに加え、未確認の水鳥がどんどん見つかりました。

ハギマシコ.jpg
ハギマシコ

 その後、思うように種数は伸びず日が暮れてしまいましたが、最終的な確認種は56種。なんとか確認数で一般部門第3位となりました。悪天候や難しい時期ではありましたが、これだけの種数を確認できたことには驚きました。

 今回の学生バードソンを通じて、改めてタンチョウ(サルルンカムイ)やシマフクロウ(コタンコロカムイ)が生息できる道東の自然の豊かさを実感しました。今回周ったコースには、森林や湿原・海など環境も様々。ラムサール登録条約湿地や国立公園に登録されている場所もあれば、そうではない場所もあります。多くの種を支える自然環境がこれからも維持されるよう、引き続き保全活動を進めます。そして募金も集めて、学生バードソンにも恩返しをしたいと思います。【記:鈴木】
釧根サルンコロカムイチーム.jpg

posted by 野鳥保護区事業 at 16:14| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする