2017年12月21日

日本製紙株式会社と共同踏査を実施しました

12月21日、当会と日本製紙株式会社で、同社が釧路地域に所有する森林の共同踏査を行ないました。
当会と同社は2015年、同社が所有する約1,986haの森林について、シマフクロウの保全と森林施業の両立を目的とした覚書を締結しています。

今年の共同踏査では、社有林内の今後利用する可能性がある巨木の確認をしました。
踏査当日の気温は−15℃、ピリピリとした痛いような寒さを頬に感じながら、結氷した川を渡って森に入りました。

s-171221_共同踏査-2100.jpg
(今回の踏査メンバー。森の中は20cmほどの積雪がありました)

森の中を歩くと、大人一人では抱えきれないような巨木が次々と姿を現しました。
これら巨木の位置をGPSで記録し、樹種や直径などのデータを地図上に書き込んでいきます。
その結果、約20haの範囲に直径50cm以上の大木が33本あることが確認され、中には直径1mを超える立派なミズナラの巨木も発見されました。

s-JDS_0187.jpg
(3人がかりで計測するような巨木もありました)

今後も当会と日本製紙株式会社は、共同踏査を継続することでシマフクロウが生息する森林の状態を把握し、森林施業と保全のあり方を検討していきます。
(荒 記)

覚書締結の過去ログ
http://yacho-hogoku.seesaa.net/article/418852189.html

締結時のプレスリリース
http://www.wbsj.org/activity/press-releases/press-2015-05-13/
posted by 野鳥保護区事業 at 17:53| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月10日

日本野鳥の会の第一号巣箱でシマフクロウの利用を確認!

昨年、「千人の森」Tシャツの販売を通して頂いた寄付金から作られた当会の第一号巣箱で、シマフクロウの利用が確認されました。

s-Tシャツと巣箱.jpg
 
繁殖期以降のレンジャーによる調査で巣箱の入口に爪痕や汚れを確認し、巣箱の利用が推測されました。
そこで、無人のセンサーカメラを使い、シマフクロウが巣箱に入る様子を捉えようと試みたところ、巣箱に入るシマフクロウの後ろ姿を撮影しました。おそらく時期からすると、巣箱の中にメスがいて、ヒナを抱いていると思われます。
 
このままヒナが無事に育つといいのですが、ヒナがまだ小さく、予断は許されません。シマフクロウにとって、子育てで一番大事な時期なため、彼らを脅かさないように遠くからそっと見守っていきたいと思います。

「千人の森」Tシャツでご支援くださった皆様、ありがとうございました。

※巣箱の設置の様子は、こちら

●巣箱の中はどんな感じ?
巣箱ぬいぐるみ.jpg
巣箱内イメージ
 
巣箱の中に、木のチップが敷き詰められています。天然の樹洞の底は保温性のある朽ちた木の破片で覆われているので、それに似せて巣箱ではチップを敷き詰めています。
 
シマフクロウは、寒さが厳しい2〜3月に2つの卵を産みます。
巣の中で卵やヒナを抱くのはメスの仕事で、オスは昼間は巣の近くの木で周りを警戒したり、夜には餌を巣の中に運んだりもしています。
 
メスも夜に餌をを食べるために巣から出てくることもありますが、このような時間はヒナが天敵のテンに襲われる可能性も高くなります。
ヒナが順調に成長すれば、5月下旬〜6月には巣立ち予定です。


【稲葉記】
posted by 野鳥保護区事業 at 11:39| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月24日

シマフクロウの野鳥保護区を拡大しました

日高地域のシマフクロウの生息森林の一部、5.7haを購入し、
隣接する持田野鳥保護区シマフクロウ日高第1を拡大しました。

hidaka2017s.jpg

この森林周辺では、1998年にシマフクロウ1つがいの生息が確認され、2005年以降は継続的に繁殖をしています。日高地域は、シマフクロウの生息域の中心である北海道東部から離れており、この森林は、数少ない日高地域の個体群の重要な繁殖地の一つになっています。

当会では、2007年からこのシマフクロウ生息森林を保全するため、野鳥保護区の設置を開始しました。当初は66.2haという保全範囲は森林の一部に限られていましたが、10年間で124.5haの連続した森林を保護区化することができました。

この野鳥保護区のシマフクロウの生息地を保全し、繁殖を応援することで、日高地域の個体群の増加と共に、新たな世代の道内各地への分散が期待されます。

なお、
これからシマフクロウは産卵や育雛といった繁殖期の重要な季節に入ります。生息を脅かさないように、野鳥保護区の位置などの情報は非公開ですが、その一部を体感していただけるように、360度を見渡せる画像を撮影しました。Facebookで公開しておりますので、冬のシマフクロウ生息森林の様子をご覧ください。

冬の森の様子はこちら

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 12:24| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする