2016年11月01日

「千人の森」シマフクロウ巣箱を設置しました。

2016年版「千人の森」Tシャツの販売を通した寄付金で作ることができました、シマフクロウの巣箱を野鳥保護区の森へ設置しました。

s-Tシャツと巣箱.jpg

今回、「千人の森」巣箱を設置したのは、天然の営巣木を使って1つがいのシマフクロウが繁殖している「杉本野鳥保護区シマフクロウ釧路第2」の森です。

ご支援いただきました皆さま、本当にありがとうございました。

この保護区のシマフクロウは、天然の樹洞で営巣していますが、今の樹洞が使えなかった場合の予備の巣穴が無い状態でした。これまで、折れて落ちてきた枝が樹洞を塞いでしまって、繁殖を諦めた年もあります。
また今年の春、巣立ち間際の雛が巣の中で、テンに襲われてしまいました。
テンは一度襲った木を覚えていて来年以降も襲われる可能性もあります。引越し先もありませんので、困ったことになってしまいます。

シマフクロウ.jpg

そこで今回、「千人の森」巣箱を設置して、バックアップの巣穴を確保するとともに、今ある営巣木へもテン除けの対策を施すことになりました。

今回設置した巣箱は、軽量化を図っているものの、大きさはドラム缶1本分くらい。重量は10kgを超えます。
この巣箱を設置できる太い木を探すところから、作業は始まりました。

s-巣箱はどこにつけようか.jpg

シマフクロウの保護区ですので、巨木は何本もあるのですが、巣箱を設置するとなると、いくつもの条件が揃う必要があります。設置する木の前に木や枝があったりして空間が無いと巨大なシマフクロウは巣箱に出入りができませんし、出入り口が南向きでないと吹雪の日に巣箱の中が雪で埋まってしまいます。そんな多くの条件の物件を探して森を歩きまわり、今回選定したのは太くて直立しているエゾマツの木でした。

s-巣箱をかける木.jpg

装備を整えて木を登っていき、高さ8m程の位置に巣箱を固定します。そして、入口上には屋根型のテン除けを取り付けて、最後に2〜3pの大きさのチップを巣箱の中に敷き詰めました。

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これで、バックアップ用の巣箱が完成です。

s-巣箱設置しました.jpg

その他にも、元の営巣木も機能させるため、幹回りにトタン板を張り付ける作業も行ないました。これで、テンなどの捕食者は、爪が滑って木に登ることができません。

s-鉄板巻き.jpg

今回の活動で、この保護区のシマフクロウのつがいの営巣環境がしっかりとしたものになりました。
年明けから始まる繁殖期に期待です。

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 22:32| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月23日

日本鳥学会でシマフクロウ調査について発表しました

9月16日から19日まで、日本鳥学会が札幌で開催され、当会では、日本製紙株式会社と共同で2014年に実施した、社有林内でのシマフクロウの調査についてポスター発表を行ないました。
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この調査は、シマフクロウ2つがいが生息し、木材を生産する森でもある釧路地域の日本製紙社有林内において、重要な生息区域を把握し、保全範囲を抽出する目的で実施したものです。
保全された森林.jpg
シマフクロウ2つがいが生息する、社有林内を流れる川と河畔林。

2014年5月から12月にかけて、河川に沿って500m間隔で21台の録音機を設置して、そのデータを解析することで、シマフクロウが良く鳴く場所を調べました。そして、その声の位置や鳴き声の回数から、生息するシマフクロウが森の中のどのあたりを良く利用しているかを明らかにして、保全すべき範囲を抽出したのです。
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調査の様子。録音機を河畔につけていきます。

2015年には、この調査結果を元にして、日本製紙株式会社との間で、伐採や施業時期を制限する範囲を取り決め、林業とシマフクロウの生息地保全を両立させる覚書を取り交わすことができました。
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※保全範囲の概念図。営巣木のまわり半径250m(赤点線)および、頻繁に声が記録されていた地点から半径250m(青点線)、河川から片側20mの範囲は、特に重要な利用範囲として保全が強化された。

今回の学会では、発表を見に来ていただいた多くの方に、当会と企業が共同で進めている調査や保全活動についてお伝えすることができました。
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木材を生産する経営林について、シマフクロウのために施業の制限を検討していただいた日本製紙株式会社、録音機材の提供をしてくださったヤマハ株式会社、そして、300時間を超える膨大な量の音声データからシマフクロウの声だけを抽出するソフトを開発していただいた富士通株式会社および富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社の皆さまには、この場を借りて御礼申し上げます。

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 23:13| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月10日

シマフクロウの巣箱がついに完成

Tシャツを購入すると、1枚につき250円がシマフクロウ保護活動の資金になる「千人の森」Tシャツ。2016年のTシャツは、シマフクロウの巣箱の設置費用として、多くの方に購入していただいております。

そしてこの度、当会初となる第1号の巣箱が完成しました!

s-千人の森巣箱完成160910.jpg

ドラム缶1本分ほどの大きさのあるこの巣箱、これまで実績のある環境省の巣箱をベースにして、素材や形状を改良して5kg程軽くした新型です。1年以上かけて、製作会社と設計や素材を検討して、ようやく完成に漕ぎ着きました。

s-CIMG9876.jpg

この新しい「千人の森」のロゴ入り巣箱は、次期の繁殖が始まる冬前には、野鳥保護区の森へ設置する予定です。
 
これから始まるシマフクロウの繁殖補助活動。当会では今後も巣箱の設置や、その後の巡回など活動を進めていきますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

【松本記】
posted by 野鳥保護区事業 at 18:11| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする