2019年08月14日

タンチョウ、オジロワシ繁殖状況調査

 当会では、毎年5月から7月、風蓮湖に隣接する株式会社明治野鳥保護区槍昔から渡邊野鳥保護区ソウサンベツにかけて、タンチョウ、オジロワシの繁殖状況調査を実施しています。本調査は、タンチョウやオジロワシが保護区をどのように利用しているかを把握することが目的で、陸からの観察と地元の漁師さんのご協力を得て船の上から観察をしています。

IMG_8461.JPG
○船上からの調査風景

 本年は、タンチョウが4つがい確認され、その内1つがいでヒナ1羽が確認できました。そして、オジロワシは、3つがい確認され、全てのつがいでヒナを1羽ずつ確認し、それぞれで巣立ちが確認されました。

IMG_8464.JPG
○湖岸で休むタンチョウのつがい

 風蓮湖は、多くのタンチョウやオジロワシが繁殖地や餌場として利用しています。タンチョウやオジロワシは、生態系の中でも上位に位置する種です。この2種が生息していることは、風蓮湖に豊かな生態系が維持されている証拠になります。
 当会では、引き続き野鳥保護区周辺の調査を続けてまいります。

【稲葉記】
posted by 野鳥保護区事業 at 11:07| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月02日

くしろエコ・フェア2019にブース出展

 くしろエコ・フェアは、釧路地域に住む一人ひとりが「くらしと環境」について考え、思いを共有する場として、2007年から開催されています。今年も、去年に引き続き「イオンモール釧路昭和」の会場で、ブース出展しました。

 来場者は環境に関わる全16団体によるパネル展示や体験活動ができるブースを回りながらクイズに挑戦します。私たちは「タンチョウの重さはどのくらい?」というクイズで、タンチョウの実物大・同じ重さのぬいぐるみと巣のクッションを展示しました。

IMG_3858.JPG
会場内でひと際目立つタンチョウのぬいぐるみ

 目を引くタンチョウのぬいぐるみは来場者に大人気。持ち上げてもらうことで重さを体感してもらいました。7kgのぬいぐるみに「意外と重い!」「軽い!」「これが空を飛ぶのはすごい」など体験者の反応は様々でした。

IMG_3882.JPG
ぬいぐるみは手渡しするのも一苦労


IMG_3880.JPG
力を振り絞って持ち上げる様子

 また、ぬいぐるみを持ち上げると、巣の中で抱いている2つの卵が現れます。タンチョウは今の時期は子育て中であること、卵から孵ったヒナはぐんぐん成長し、秋には飛べるようになることなどを解説しました。

IMG_3918.JPG
出てきた卵にも興味深々

 私たちは冬期、主にネイチャーセンターでタンチョウについての解説を行っていますが、くしろエコ・フェアを通して釧路まで出向くことは、より多くの市民にタンチョウの魅力や保護活動について知ってもらう良い機会となります。身近な存在であるタンチョウですが、意外と知らない人も多いことを実感しました。
 今後もタンチョウを通した普及活動に取り組むことで、より多くの人が釧路湿原をはじめとする貴重な自然環境のある場所に住んでいることを知り、直面する環境問題などについて考えるきっかけになってほしいと思います。
【記:田島】





posted by 野鳥保護区事業 at 21:18| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月10日

「フィールド・アシスタント・ネットワーク」春のワークキャンプを実施

 鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリで毎年受け入れをしている、大学生の自然保護ボランティア団体「フィールド・アシスタント・ネットワークのワークキャンプ。夏に引き続き、今春は2月28日から3月4日までの5日間で実施しました。

 初日のオリエンテーションでは、館内の解説やタンチョウについての歴史や生態、当会のこれまでの保護活動、冬期自然採食地(以下自然採食地)の保全の取り組みについてなどをレンジャーが説明し、理解を深めてもらいました。

IMG_3406.JPG
説明後は質問が飛び交いました

 2日目は、車で釧路湿原をぐるっと1周する野外セミナーで、タンチョウの生息環境や歴史、保護活動について知ってもらいました。鶴居村内の農家の方からは、タンチョウの農業被害やタンチョウに対する想いを語ってもらうなど、学生だけでなくレンジャーにとっても貴重な話を聞く機会となりました。釧路湿原を一望できる展望台では、湿原の雄大さを肌で実感。道中は様々な種類の生きものにも出会え、学生は大興奮でした。

IMG_5020.JPG
早朝はねぐらで有名な音羽橋にてタンチョウを観察

 3日目は、タンチョウが冬期に給餌場以外で餌を食べられるよう整備してきた「自然採食地」に出向きました。現地ではタンチョウの餌場の環境を見てもらいながら、利用状況を確認するために設置しているタイマーカメラの電池交換や、雪に残ったタンチョウの足跡を探してもらいました。他の動物の痕跡もあり、様々な生きものが生息する環境を実感してもらえたようです。夜は懇親会が行われ、参加してくれた地域の方と交流を深めました。

IMG_5225.JPG
手袋を外して慎重に電池を取り換えます

 4日目は、タンチョウが給餌場とその周辺のどこを利用しているのか調べました。給餌場、牧草地や農家敷地などが見渡せる山、車での巡回、の3班に分かれて調査を開始。朝から1日野外での作業であったため、慣れない寒さで体力も奪われたようです。各地点での結果を共有してみると、タンチョウを農家敷地や排水路、河川で観察することができた、前日に現地確認した自然採食地を利用している個体がいたなどの感想があり、実際のタンチョウの利用状況をつかんでもらうことができました。

IMG.JPG
高台からタンチョウを探す学生

 最終日は、インタビューを通して活動の振り返りを行いました。学生からは、「自然環境という地域全体に関わる問題を様々な立場からの意見を踏まえ改善、解決に向け取り組むことの大変さと大切さを学んだ」「タンチョウと農家の方との軋轢を強く感じた」「懇親会ではタンチョウと関わる方との話も聞けて、タンチョウへの想いや愛情の深さを感じた」「人と人とのつながりの大切さはどんな現場でも必要なことだと学んだ」「北海道で少しでも自然を守る環境にたつことができたことが良い経験になった」など多くの感想が上がりました。

 鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリは、開設時から学生ボランティアをはじめとした多くの方の支えのもと、タンチョウの保護活動に取り組むことができています。短期間で忙しい5日間ではありましたが、学生の皆さん、ありがとうございました。 
【記:田島】


IMG_3466.JPG
最後は記念撮影




posted by 野鳥保護区事業 at 16:15| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする