2018年12月15日

活動報告会を開催

 12月8日に活動報告会を開催しました。活動報告会とは、これまで鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリにご支援いただいている皆さんへ、日頃のお礼と活動について報告する取り組みです。ご支援いただいている皆さんは全国各地にいらっしゃるため、普段なかなか顔を合わせる機会がありません。直接会うことで、交流を深められるよう、当会の事務所がある東京で報告会を実施しました。

 開会の挨拶後、これまでの活動報告をレンジャーが行いました。はじめに昨年度のサンクチュアリの30周年記念事業や保護活動について、報告しました。道央圏のむかわ町などタンチョウの新規生息地での取り組みなど近年の話題についても、参加者は真剣に聞いてくださいました。

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報告を熱心に聞く参加者の皆さん

 後半は、「冬期自然採食地」の取り組みについて、参加者は当会のオリジナル商品「タンチョウブレンド」のコーヒーを飲みながら、報告に耳を傾けました。タンチョウが冬期に給餌に頼ることなく自然の餌が採れるよう、多くの方々にご協力いただきながら整備してきた自然採食地。近年では地元の子ども達や企業のCSRなどでのイベントとして、完成した自然採食地の維持管理を進めており、その採食地をタンチョウが利用し続けていることを伝えました。

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参加者の中には整備に協力してくれた方も

 報告後は懇親会で交流を深めました。参加者の皆さんは、サンクチュアリ開設時からご支援いただいている長野県のスーパー、株式会社「ツルヤ」オリジナル商品のお菓子などを頬張りながら、思い出話に花を咲かせます。レンジャーとタンチョウについて語り合うなど話題は尽きず、あっという間にお開きの時間に。最後はサンクチュアリの初代レンジャーの締めの挨拶で報告会を終了しました。

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様々な特産物も並び、会話が弾みます

 サンクチュアリは開設当初から多くの方のご支援で支えられています。「383人の会」「タンチョウふぁんクラブ」の賛助会の方々、保護活動に協力してくださった社会人ボランティア「グリーン・ホリデー」や大学生の自然保護ボランティア団体「フィールド・アシスタント・ネットワーク」など数えきれません。このような支援者の皆さんと顔を合わせることで、サンクチュアリが多くの方のご支援とタンチョウへの想いで支えられていることを、改めてレンジャー一同実感しました。これまでのご支援への感謝の心を忘れず、今後も支援の輪を拡大していけるよう、タンチョウの保護活動に励んでいきます。

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記念撮影時には皆さんすっかり笑顔に

【記:田島】





posted by 野鳥保護区事業 at 19:43| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月17日

4年目を迎えた標茶高校「自然ガイド」授業


標茶高校の「自然ガイド」という授業では、高校生が冬にタンチョウのガイドを行うプログラムがあり、レンジャーも講師として関わっています。この取り組みは今年で4年目を迎え、去年からは2年生の「自然ガイド入門」に加え、ガイドを一度経験している3年生への「自然ガイド応用」も開設されています。これまで11月1日、5日、15日に3回の授業を行いました。

1回目の授業では、はじめにレンジャーが去年の授業の様子やタンチョウの概要(生態や保護の歴史)について紹介しました。その後、タンチョウとそれを取り巻く環境について理解を深めてもらう2つのプログラムを行いました。1つ目は3年生が紙芝居「タンチョウ今昔物語」を実演。2年生からは、「身近で見られるタンチョウが一時は絶滅の淵まで追いやられ、保護活動を進めていく中で生息数を回復してきた歴史に驚いた」などの感想がありました。2つ目は「湿原で何が起こった」というプログラムをレンジャーが実施し、グループ対抗でゲームを行いながら、人間の活動が自然やタンチョウに与える影響を疑似体験してもらいました。

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カードを引く度にタンチョウの生息数に変化が…

2回目の授業は、地元の農家やタンチョウに関する施設を回る野外実習です。最初に農家の方から、敷地内へ侵入するタンチョウのことを話してもらいました。生徒達は普段は耳にすることのない貴重な話を聞くことができたようです。標茶町から鶴居村へ移動する途中では、刈り取り後のデントコーン畑に集まっていたタンチョウの群れを観察。加えて3年生には、タンチョウの農業被害の現状について解説してもらいました。

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車内から見えるタンチョウを双眼鏡で観察

実際のガイド場所であるサンクチュアリに立ち寄った後は、阿寒国際ツルセンターを見学しました。職員から展示の解説を受けた生徒達は、新しい知識を得ることができ、必死にメモを取る姿も見られました。また、飼育されているタンチョウの行動を間近で観察。威嚇すると頭の赤い部分(皮膚)の大きさが変化する様子や、魚やザリガニを食べる姿もじっくりと観察でき、ガイドに向けて実りある実習になりました。

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目の前のタンチョウの迫力に圧倒

3回目の授業では、まずはレンジャーが、ガイドに向けての注意点や小技・小道具について紹介しました。3年生には、動画を見ながらタンチョウの求愛ダンスなどの行動を解説してもらい、去年のガイドの感想や、2年生へのアドバイスを話してもらいました。授業の後半は、各人がガイドしたいテーマやその方法を考える企画書の作成です。レンジャーにたくさんの質問を投げかける2年生が多く、ガイドに向けての意欲が伝わってきました。3年生も、今年は2年生への解説を担当するなど主体的に授業に関わっているため意識が高く、1月下旬の本番がとても楽しみです。

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意見を出し合い企画を考えます

レンジャーが事前に関わる授業はここまでで、今後は本番に向けての準備に充てられます。これまで学んだこと、感じたことをガイドに活かしてもらえたらと思います。ガイド本番は1月27日と2月23日にネイチャーセンターで実施します。無料ですので、興味のある方は、ぜひお越しください。
【記:田島】



posted by 野鳥保護区事業 at 11:31| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月15日

JALの皆さんと冬期自然採食地の整備

 12日に、日本航空株式会社(JAL)の社員ボランティアの皆さんと冬期自然採食地の整備に取り組みました。同社のCSR(社会貢献活動)の一環として協力していただいており、今年で3回目です。冬期自然採食地とは、タンチョウが冬期に給餌に頼ることなく自然の餌が採れるよう整備してきた環境です。これまで村内に15か所造成し、継続して管理作業を進めています。地元の釧路以外にも札幌や東京など遠方から総勢16名の社員の皆さんに、作業をお手伝いいただきました。

 今年度の活動場所は、これまでと同じ下雪裡5号採食地です。まず、生い茂っているササを鎌やノコギリで刈り、タンチョウが牧草地から採食地の河川へ出入りしやすい空間を造りました。一汗かいて休憩した後、今度は倒木の除去に取り組みました。タンチョウの通り道となる河川の敷地内、河川内のあちらこちらに倒木があります。3人ずつのグループになり、太い倒木は交代しながら切るなど協力して作業を進めました。

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太い倒木は分担して玉切りにします

「タンチョウに利用してもらいたい」という思いを持った皆さんの作業のおかげで、みるみるうちに片づいていき、タンチョウが利用しやすい食事場所を造ることができました。

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開けた空間を背に記念撮影

 作業後は河川の生きもの観察です。川を少し下ると、サケの死骸を発見。レンジャーは、産卵を終え打ち上げられた死骸が、多くの動物に利用され、生態系の大きな役割を担っていることを伝えました。帰り際には、サケが実際に遡上する姿を観察することもできました。

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他の生きものの栄養となり自然に帰っていきます

 ネイチャーセンターに戻った後は、感想やタンチョウへのメッセージをカードにまとめ、発表してもらいました。
「自然保護活動に携わることができて清々しい気持ちになれた」「たくさんの人に自然採食地整備の活動を伝えていきたい」「地道な作業が種の保存に役立っていることを実感できた」「作業した採食地に、安心して餌を食べに来てほしい」といったメッセージをいただきました。

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メッセージを持ち笑顔の皆さん

 活動の締めくくりはタンチョウの観察です。村内の刈り取ったばかりのデントコーン畑などにタンチョウは集まり始めています。30羽程の群れが餌を食べたり、のんびりしている姿をじっくり観察。日の入りが近づいてくると、タンチョウのねぐら場所である音羽橋へ移動しました。次第に暗くなり始め、どこからともなく声が聞こえてきたかと思うと、橋の上空を次々に群れが飛んでいきます。「やっぱり綺麗だ」「優雅だ」と歓声が沸き起こり、飛翔するタンチョウの姿に、皆さん終始魅了されていました。

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飛んでこないかと待ちわびます

 今後もタンチョウの魅力や保護の大切さを伝えることはもちろんのこと、冬期自然採食地の整備を通して、多くの方とタンチョウの保護活動に取り組んでいきます。協力していただいたJALの皆さん、ありがとうございました。
【田島記】











posted by 野鳥保護区事業 at 14:01| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする