レンジャーが民間講師として授業を行う標茶高校の「自然ガイド」。6年目を迎えた今年度も、1月と2月に高校生が給餌場でガイドを行う予定です。10月31日に実施した2回目の授業では、バスで地元の農家やタンチョウに関する施設を回る野外実習を通して、タンチョウの生態や保護の歴史、現状について学んでもらいました。
はじめに、標茶町内の牧場を見学し、農家の方から「牛舎に入り餌を盗み食いしている」「近年は牧場周辺にも多く集まるようになった」「タンチョウは身近で猫のような存在」などの貴重なお話を聞くことができました。

質問をし、真剣にメモをとる生徒たち

敷地内に侵入していたタンチョウを発見
標茶町から鶴居村へ移動する途中では、刈り取り後のデントコーン畑に集まっていたタンチョウの家族を観察。3年生が、タンチョウの特徴やこの時期の動きについて解説しました。

幼鳥の特徴などを解説する3年生
タンチョウの農業被害について、ねぐらで有名な音羽橋やサンクチュアリと鶴見台の給餌場ではレンジャーが説明し、現状や諸問題について伝えました。

音羽橋で解説するレンジャー
最後は、阿寒国際ツルセンターを見学し、職員から館内の展示と飼育しているタンチョウの行動について学びました。タンチョウの詳しい生態など普段は聞けない解説を聞き、威嚇行動や興奮すると頭の赤い部分(皮膚)の大きさが変化する様子をじっくり観察できました。

充実した展示が並ぶ館内

解説を聞きながら、目の前で行動を観察
タンチョウに関わる様々な立場の方からのお話は、生徒たちにとってガイドの視野を広げる良い機会となったようです。
次回の授業では、3年生が動画を見ながらタンチョウの求愛ダンスなどの行動を解説します。プログラムの進行や解説を主体的に行う3年生は、レンジャーにとって頼もしい存在であり、2年生にも刺激になっているはずです。生徒たちがどのようなガイドを行うのか、本番が楽しみです。
【記:田島】
posted by 野鳥保護区事業 at 11:25|
タンチョウ
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