15日に日本航空(JAL)の社員ボランティアの皆さんと、タンチョウの自然採食地(採食地)整備を行いました。JALといえば尾翼の鶴丸マーク。それがご縁で、今年で6年目の活動となります。コロナ禍の影響で、道内からのみ10人の方が参加されました。ネイチャーセンター(NC)では鶴居村村長の歓迎のご挨拶をいただき、作業のレクチャーを経て現地へ。今回はサンクチュアリ給餌場裏手のサンクチュアリ1号という場所です。ここは、サンクチュアリ開設時の共同運営者だった伊藤良孝氏(故人)の提案で、1993年に初めて水辺の藪払いをした記念すべき採食地です。最近では2015年に学生ボランティアの方と作業をしています。
作業風景
いつもより少ない人数ながらも、旧河川の河原だった区域で、灌木や斜面の低木の伐採等が、見る見るうちに片付いていきます。作業後の集合写真撮影の後「ここはサンクチュアリのHPのライブカメラでも紹介していますが、10分毎の撮影時間が間もなくです。」「ライブカメラに写るの? ポーズ取ろうポーズ!」「そろそろですよ・・・。多分、今写ったはずです・・・」
ライブカメラに写った皆さん ※HP上では10分毎に上書きされます
帰り道はサンクチュアリ2号という採食地を通り、タンチョウ達が出入りする斜面を上がって給餌場へ。NCに戻り、タンチョウへのメッセージや感想をカードに書いてまとめました。「タンチョウさん!! 今年も素晴らしい餌場ができましたよ。みんなで仲良く使って下さいね!!」といった、暖かいメッセージもありました。
館内で飛行機型のカードを手にした皆さん(撮影時だけマスクを外しました)
館内でのまとめを経て、お楽しみの野外観察です。この時期鶴居村では、収穫後のデントコーン畑で落ち穂を食べるタンチョウが見られます。地元の方や交通の迷惑にならない場所で車を停め、しばらく車内で様子を見てから、車から降りても逃げないと判断して、全員で畑の縁から観察しました。頭の茶色い幼鳥を1羽連れた家族を含む、十数羽がじっくり見られました。やがてねぐら方向へ飛び立った3羽が、私たちの頭上を2回、3回と飛んでくれ、歓声が上がりました。律義なタンチョウが、JALの皆さんにお礼を伝えたかったに違いありません(^^)。
律義にお礼に来た? 3羽
最後はねぐらで有名な音羽橋へご案内し、夕日をバックに飛ぶタンチョウやねぐらに下りる様子を見ていただきました。ある程度時間を見計らっていたのですが、前日の下見では多くの飛来が見られた時間を過ぎても、今日はなかなか飛んで来てくれません。
夕方の音羽橋(右2羽はオオハクチョウ)
見事な夕焼けや川を渡るエゾシカなどを見ながら待つ事十数分。鳴き声と共にタンチョウたちが飛んで来る姿をお見せする事ができました。はじめは数羽だったタンチョウは、気が付けば60羽近くになっていました。ねぐら入りを堪能し、解散となりました。
夕焼けがきれいでした
JALの皆さんとは今後も活動を継続し、多くの方にこの感動とタンチョウの魅力を伝えていきたいと思います。そして自然採食地の充実により、タンチョウの給餌への依存度を下げていきます(原田)。