今回の主な活動は、ネイチャーセンター内壁のペンキ塗りと老朽化したタンチョウ型凧の修理、そしてタンチョウの冬期自然採食地の整備です。
ネイチャーセンターの内壁は以前から以前から少し汚れが気になっていたため、この機会に学生たちの若いパワーを借りて、綺麗に塗り替えてもらいました。とはいえ、今まで誰もペンキでの壁塗りを経験したことがなく、かなり手探り状態でのスタートでした。しかし、塗り始めてみると案外順調で、みるみるうちに壁が綺麗に塗り上がっていきました。
学生たちも、普段はすることのない作業を手際よく、楽しそうにしていたのでとても安心しました。
ネイチャーセンターのペンキ塗りが時間的にかなり余裕をもって終了したので、これも以前から気になっていた、タンチョウ型の凧の修理も学生たちにしてもらいました。この凧はネイチャーセンターの天井からつるしている展示物なのですが、経年劣化により一部穴が開いたり、黄ばんでいたりしていました。
学生たちの柔軟な頭で考え出された修理方法は、習字の半紙を上から重ね、羽の黒い部分は墨汁で黒く塗るというものでした。
この方法が成功し、かわいそうなくらい劣化していたタンチョウが、綺麗な白い姿を取り戻すことができました。タンチョウの顔もどこか嬉しそうに見えてきますね。(笑)
最後の作業はタンチョウの冬期自然採食地整備です。冬期自然採食地とは、タンチョウが冬でも給餌に頼らず自分たちで餌を採れるように当会で整備している水辺のことです。その冬期自然採食地の整備を学生たちと共に実施しました。整備内容は、小川の流れを蛇行させ、環境に多様性を持たせるための堰作りや、エゾアカガエルが越冬するための落葉かごの設置、水生昆虫の隠れ場所となる、かかり木の設置です。
堰作りは以前も違う場所で行っていましたが、今回もさらに多様性を持たせるということで、前回よりも下流側に追加で設置しました。メンバーには一度経験したことのある学生もいたため、かなり手際よく進めることができました。
落葉かごの設置は今回の新たな試みです。エゾアカガエルが川底の落葉の下で越冬するという生態を活かし、落ち葉を敷き詰めた網かごを水辺に設置することでカエルの数が増えていかないかと考えています。
増水などで流されないように、堰の下流部など流れの緩やかなところにピンやひもで固定しました。新しい試みのため、どのような結果となるかは今後のお楽しみです。
以上のように、5日間を通して様々な経験をしてもらいました。活動を終えて感想を聞く中でも「とても有意義な時間が過ごせたと思う」という声が多く聞かれ、学生たちの今後にも繋がる、良いワークキャンプだったのではないかと思います。
<最後はみんなで集合写真>