放流した天然池の確認をしてきました。
【植栽地区について】
当野鳥保護区の森林内には、前所有者が馬を飼育していた約14haの草地がありました。
2010年からは、この草地の部分を元の森林へと戻すために、当会では広葉樹の植栽を
進めています。また、当地はエゾシカが急増している地域でもあり、防鹿柵を設置して
苗木を守りながらシマフクロウが利用できる森づくりを実践しています。
これまでに、7.6haの草地に対し、ミズナラ、ケヤマハンノキ、カツラ、シラカバなど
約14,000本の広葉樹を植栽することができました。
植栽区画(左)と今年度植栽したケヤマハンノキ(右)。
ケヤマハンノキの樹高は、約140cmだった。
今回の巡回において現地を確認したところ、防鹿柵の一部に損傷が見つかりました。
また、区画内にエゾシカのフンも確認されたことから、損傷部分からエゾシカが侵入して
しまったと推察されました。今のところ、植栽した苗木への大きな被害は確認されません
でしたが、柵を補修するなどの対策をとっていきます。
植栽した部分(手前)と防鹿柵。U字型に垂れ下がっている部分が破損部分
【給餌池について】
当野鳥保護区を利用するシマフクロウは、河川を遡上する自然のサケ科魚類だけでは
餌不足であるのが現状で、安定した繁殖成功のために、餌の補助が必要な状況です。
そこで、当会では、過去にシマフクロウが餌場として利用していた野鳥保護区内の天然池を
再度シマフクロウに利用してもらうため、2010年にヤマメを放流しました。
2010年にヤマメを放流した天然池の様子
今回の巡回では、池の周囲に残るシマフクロウの利用痕跡を探しましたが、羽や足跡等
の痕跡は確認できませんでした。また、池の中には、ヤマメの泳ぐ姿を確認しましたが、
その密度は低いものでした。今後、当地のシマフクロウより効果的な餌の供給のため、
給餌生簀を設置し、繁殖の安定へと繋げていく予定です。
なお今回は、この池をどのような生物が利用しているかを確認するために、赤外線センサ
ーカメラを設置してきました。これは、動物が通ると自動的に撮影されるカメラで、夜間で
も赤外線を照射してフラッシュを使うことなく撮影ができます。今後1ヶ月程度設置して、
何が利用しているかを確認します。
設置した赤外線撮影可能なセンサーカメラ
2011年5月に設置した際の写真。
キタキツネやエゾシカ、ミサゴが利用していた。
【松本記】

