10月10日、根室市にある「明治野鳥保護区槍昔」にて、全国から集まった株式会社明治の社員ボランティア10名が、野鳥保護区の自然環境をより良い状態にするためのエコアップ活動を行ないました。
株式会社明治は、2007年に当会と協定を結び、同社の社有地をタンチョウの生息地保全を目的に野鳥保護区としています。エコアップ活動は、2008年から毎年春と秋に実施しており、今回で25回目となりました。今回の活動では、林道整備と巣箱作りを実施しました。
林道整備では、草刈り鎌、高枝バサミ、ノコギリを使い、林道に繁茂する下草や枝の除去をしました。保護区の巡回や調査の時に支障になるため、林道を管理することも大切な作業の1つです。
○ボランティアの皆さんは、「大変な作業だけど、体を動かすと気持ちがいいね」と汗を流していました
当保護区は、ミズナラを主体とする二次林ですが、シジュウカラやキビタキなど木にできた穴(樹洞)を使って子育てをする鳥類が少ないことが過去の調査から明らかになっています。樹洞ができるほど木々が生長するまで長い年月がかかるため、森づくりと並行して樹洞を利用する小鳥や小動物を森に呼び寄せるための巣箱を作成・設置しました。
○今回は小鳥用、モモンガ用、キツツキのねぐら用の3種類の巣箱を作りました
様々な種類の野鳥や動物の数が増えると、それらを捕食するフクロウなどの猛禽類も生息でるようになります。保護区の生態系がより複雑化することで、多様性のある豊かな森が成り立ちます。
○自分たちの巣箱を小鳥やモモンガが使ってくれたら嬉しいと話していました。
野鳥保護区の自然環境が維持されてきたのは、これまで約250名のボランティアの皆さんのご協力があったからです。今後も多くの方々と協力して野鳥保護区を守り続けていきます。
○ボランティアの皆さん、ありがとうございました
【稲葉記】