11月5日・6日の2日間で「第5回長沼町×鶴居村タンチョウ子ども交流ツアー」を行ないました。これは、「KODOMO湿地交流つるい委員会」で行なっている他地域の子ども達との交流事業の一環で、レンジャーも委員として関わっています。
長沼町と鶴居村の子ども達が交流するイベントは今回で5回目になります。長沼町では、洪水防止対策で造成された遊水地にタンチョウが飛来したのをきっかけに、タンチョウのすめる町づくりを進めています。2018年からは、タンチョウを通して長沼町と鶴居村の子ども達との交流が始まりました。近年はコロナの影響でオンラインによる交流しかできませんでしたが、ようやく今年、直接会っての交流ができるようになりました。長沼町の子ども達に鶴居村を訪問してもらい、鶴居村の子ども達とタンチョウの観察やタンチョウのための採食地整備を行ないました。
たくさんのタンチョウに大興奮の子ども達
1日目は、デントコーン畑に集まっているタンチョウや、タンチョウのねぐら入りの様子を観察しました。一度にこんなにもたくさんのタンチョウを見たことがない長沼町の子ども達は大興奮。タンチョウを見慣れている鶴居村の子ども達も、ねぐらに飛んでくるタンチョウの多さに圧倒され、大満足の観察となりました。
2日目は、タンチョウの冬期自然採食地整備を行ないました。今回は水辺の藪を払うことで、タンチョウの歩きやすい環境を整備することが目的です。足場の悪い場所でノコギリを使用しての作業となるため、しっかり安全管理についての説明をしました。足場の悪い場所での注意点や、ノコギリの使い方をマスターしてから、いよいよ整備開始です。
子ども達は、昨日の野外観察の疲れも見せずどんどん藪を切り開いていきました。ノコギリを上手に使いこなして、太くて大きな藪も易々と切り倒していきます。しぶとく残っていた大きな根っこも、みんなで協力して掘り起こしていました。おかげで、あっという間に藪は切り開かれ、タンチョウの歩きやすい環境を作ることができました。
整備の様子
整備後は、タンチョウになった気分で整備した場所を歩いてみました。作業中は見る暇もなかった小川をのぞいてみると、大きな魚が…!!正体は、遡上中のサケでした。子ども達の整備した小川は、豊富な餌資源によってタンチョウを支えていることがよくわかる良い経験となりました。
整備後の集合写真
今回は長沼町の子ども達に鶴居村を訪れてもらい、タンチョウの観察やタンチョウのための採食地整備をしてもらいました。来年は鶴居村の子ども達を長沼町へ連れていき、長沼町でのタンチョウとの関わりや保護活動について学ぶことができたらと思います。(田中)