2025年07月03日

知床財団の森づくりを視察しました

当会は希少鳥類の保護のために、約4,000haの野鳥保護区を設置しています。このうち、北海道の森林は約2,000haで半分以上を占めます。
この中には、シマフクロウが利用する針広混交林の環境が整った場所もあれば、更地を植樹して広葉樹がやっと育ってきた場所や、林業のために植えられた針葉樹だけが生育する場所もあります。
このような場所を管理して、将来的にシマフクロウが利用できる環境に整えていくことも私たちレンジャーの仕事です。

そこで、先日、知床財団の皆様にご案内いただき、開発跡地を原生の森を復元するために行われている「しれとこ100平方メートル運動」の現場を視察してきました。

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<知床での森づくりの歴史を学ぶ>

視察では、アカエゾマツ林を樹種多様な森にする取り組みなどを実際の作業地を見ながら説明していただき、未来の森の姿を想像しながら、目的や環境に合った手法で森づくりをされている様子が伝わってきました。
また、植樹や環境管理には、年間650名以上のボランティアや企業の方が関わられており、膨大な人手と時間がかかる取り組みだということも勉強させていただきました。

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<実際の作業地の様子を見せていただきました>

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<植樹用の苗を守るシカ柵は2m以上の高さが必要>

私たちも、シマフクロウが利用できる未来の森を想像して、野鳥保護区の森づくりに取り組んでいきたいと思います。知床財団の皆様、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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<知床財団の皆様にご案内いただきました>

当会ではTシャツ等のグッズの売り上げの一部を、シマフクロウの保護活動に活用させていただく「千人の森」プロジェクトを実施しています。
https://www.birdshop.jp/fs/wildbird/c/gr401/1?sort=02
頂いたご寄付は、野鳥保護区の森づくりにも活用させていただきます。
posted by 野鳥保護区事業 at 17:03| 野鳥保護区管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月10日

根室地域の野鳥保護区を拡大

2024年12月、北海道根室地域の計1.3haの土地を渡邊士乃武様からのご寄付を元に購入し、「渡邊野鳥保護区シマフクロウ根室第3」を設置しました。
根室第3地区では、1河川を3つがいのシマフクロウが利用しており、今回の拡張により保全対策が充分でなかった計133.4haの生息地を保全することができました。

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<3つがいのシマフクロウが利用する根室第3地区の森のようす>

また、同じく根室地域の計0.06haの土地を購入し、タンチョウ1つがいが繁殖する「三菱UFJ信託銀行野鳥保護区酪陽」を拡張しました。
この保護区は三菱UFJ信託銀行からのご寄付を元に設置したもので、今回の購入地を含め計34.9haとなります。
隣接する藤田野鳥保護区酪陽(22.4ha)と合わせて、2つがいのタンチョウが繁殖に利用する湿原を保全することができました。

なお、今回の拡張により、当会が保有する野鳥保護区はちょうど4,000haとなりました。
今後も、民間団体だからこそできる民有地の土地購入を通じて、シマフクロウをはじめとする絶滅危惧種の生息地保全に取り組んでいきます。

当会の野鳥保護区の一覧はこちらからご覧いただけます。
https://www.wbsj.org/activity/conservation/bird-reserve/bird-reserve-list/
posted by 野鳥保護区事業 at 11:32| 野鳥保護区管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月08日

謹賀新年2020

新年明けましておめでとうございます!
今年もタンチョウやシマフクロウなど希少種の生息地を保全するために、当会職員一丸となって活動を続けてまいります。
本年もより一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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●渡邊野鳥保護区フレシマ

【職員一同:記】
posted by 野鳥保護区事業 at 11:35| 野鳥保護区管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする