2016年09月12日

根室支部とフレシマ観察会を行ないました。

9月11日に日本野鳥の会根室支部と共に観察会を開き、15名の参加者がフレシマの景色を楽しみながら歩きました。

当日は晴れ渡った気持ちの良い青空となり、参加者は、ハマナスの赤い実やエゾリンドウのつぼみが見られる草原を通ったり、林床や湿原に群生するミゾソバの小さな白い花を観察しました。
また、上空を悠然と飛ぶオジロワシの姿が見られたり、ぬかるみにくっきりとついたヒグマの足跡が見られることも。

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☆オジロワシを観察する

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☆ヒグマの足跡、どのくらいの大きさかな?

ゴール地点の近くでは、植生管理のために放牧している20頭ほどの馬たちが近寄ってくる場面もあり、参加者はフレシマの雄大な景色と、そこに生息する様々な生き物たちを観察して楽しみながら歩きました。

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☆興味津々に寄ってくる馬たち

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☆素晴らしい景色と共に

この豊かな自然をいつまでも残すために、これからも保全・管理活動を行なって行きます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 13:17| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月11日

2016牧の内自然観察会&みるく教室を行ないました

7月9日、株式会社明治と共に、根室市内の竃セ治野鳥保護区牧の内で、子どもたちを対象とした自然観察会と「みるく教室」を行ないました。

観察会は、根室市や近隣地域に住む小学生を対象に、普段は入ることが出来ない野鳥保護区内の様々な自然を体験していただくため、2009年から毎年行なっています。また、今回は根室地域の主な産業の一つである酪農にも興味を持ってもらうために、食育セミナー「みるく教室」も行ないました。

■自然観察会(牧の内)
当日は子どもたち19名を含む33名の親子が集まり、今年新たに設置した観察路から、野鳥保護区内に入っていきました。野鳥保護区の中では、ヒオウギアヤメが咲き乱れる湿原に入ったり、シコタンキンポウゲが黄色い花を咲かせる草原を歩き、多様な環境とそこに生息する様々な植物を観察しました。

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☆湿原でレンジャーから話を聞きます

また、森林で鳴くウグイスやカッコウの声に耳をすませました。森林から飛び出して枝先にとまったカッコウを双眼鏡や望遠鏡で見た参加者は「鳴き声は聞いたことがあるけれど、見るのは初めて!」「目の周りが黄色いんだね。」と大興奮でした。
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☆双眼鏡や望遠鏡を夢中で覗きます

約1時間かけて観察路を歩きつつ、レンジャーから保護区の豊かな自然とそこに生息する様々な生き物について聞いた参加者は「市街地の近くに、こんなに自然があったんだ」と驚きながら、植物や鳥の様子を観察していました。


■植樹(牧の内)
観察会の後は、タンチョウが生息する湿原環境を保全するための森づくりとして、野鳥保護区内の防鹿柵の中に植樹を行ないました。張り切って大きな穴を掘り、「一番大きな苗木を下さい!」とレンジャーに頼む子や、苗木の大きさに合わせて「このくらいかな?」と慎重に穴を掘る親御さんもおり、親子で力を合せて110本もの苗木を植えることができました。

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☆親子で一緒に苗木を植えます


■食育セミナー「みるく教室」(根室市総合文化会館)
午後は、明治による食育セミナー「みるく教室」を根室市総合文化会館で行ないました。前半は乳牛と牛乳のクイズで酪農の知識を深め、後半は容器に入ったクリームを振ってバターを作りました。クリームが入った小さな滅菌容器を渡された子どもたちは、懸命に容器を振りながら「固まってきたよ!」と声を上げ、出来上がったバターをクラッカーに塗って美味しそうに食べていました。

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☆バターになったかな?

今回の観察会や「みるく教室」に参加した子どもたちが、根室市に残る豊かな自然と地域産業を身近な存在として体感し、当会や企業の取組みについて理解を深めていただけることを願っています。
また、これからも当会と明治は協力して、子どもたちが根室の自然や産業に目を向ける気持ちを育てる楽しいイベントを行なっていきます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 20:25| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月10日

竃セ治の第18回社員ボランティアとエコアップ活動を実施しました

6月8日から10日にかけて、株式会社明治の社員ボランティア11名と共に、適正な自然環境の管理(エコアップ)活動を行ないました。
2008年から始まり18回目となる今回は、同社と共に設置しているタンチョウの野鳥保護区「明治野鳥保護区槍昔」(以下槍昔)と「明治野鳥保護区牧の内」(以下牧の内)にて、植樹や自然環境調査コースの印付けを実施しました。

■植樹(槍昔)
槍昔の湿原の周囲には深い山林があります。その山林を将来的にシマフクロウが利用できる森を育てるために、部分的に残る伐採跡地のササ原で植樹を行ないました。
霧雨が降る中、昨年のボランティア活動で設置した防鹿柵の中に苗木を植えました。
参加者は雨具に身を包み、ササの根が張る固い地面を力いっぱい掘り起こして、149本のミズナラやヤチダモ、ハルニレ、ケヤマハンノキを植えました。

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☆雨や汗を拭いながら苗木を植える

■自然環境調査コースの印付け(牧の内)
牧の内には、湿原や森林の他にササが生い茂る牧場跡地があります。
この地を利用する鳥類などを調べるため、今年は夏鳥の繁殖期に鳥類ラインセンサス調査を実施します。
今回は、調査の準備として調査コースに一定間隔で目印となる印付けを行ないました。

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☆ササ原を歩きながら印を付ける

参加者は一列に並んで歩き、ハクサンチドリやセンダイハギの花や上空を飛翔するオオジシギなどを観察しながらポールを地面に挿していきます。
終点に近づくにつれて土砂降りとなった雨の中を、ササ原をかき分けながら約1300mの調査コースに印を付けていきました。

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☆一列に歩いてできた道も、コースの目印になります

作業当日はあいにくの雨でしたが、参加者の皆さんは力を合せて作業を終えることができました。
今後も、当会と株式会社明治は協力して、野鳥保護区のエコアップ活動に取り組んでいきます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 22:42| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする