2015年07月09日

牧の内自然観察会&明治根室工場見学を行ないました

7月4日に、竃セ治と共に、根室市内の竃セ治野鳥保護区牧の内で、小学生を対象とした自然観察会を行ないました。

観察会は、普段は入ることが出来ない野鳥保護区の豊かな自然を体験していただくため、根室市や近隣地域に住む小学生を対象に、2009年より毎年行なっています。今回は地域の産業にも興味を持ってもらうために、市内の竃セ治根室工場の見学も行ないました。

■自然観察会(牧の内)
当日は子ども12名を含む21名の親子が集まり、レンジャーと野鳥保護区の中に入りました。子どもの背より高いシダやヨシが生えた湿原を通ったり、ササ原の中のシカの通り道を利用したり、と色々な道を歩く中で子どもたちは、保護区の中の多様な環境を体感しました。

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☆足元が見えにくい草原も頑張って歩きました

湿原の中では、スゲ類などが冬に凍結して株ごと地面から持ち上がり、春の雪どけ水によって根本がえぐられることの繰り返しで形成された“ヤチボウズ”のお話を、レンジャーから聞きました。長い年月を経て大きくなったヤチボウズを前に、「ぼくより年上なんだね。大事にしなくちゃ。」と子どもたちのつぶやきが聞かれました。

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☆ヤチボウズを前にしてお話を聞く

最後はタンネ沼を見渡しながら、タンチョウやオジロワシが野鳥保護区の湿原や林に隣接するこの沼を繁殖に利用しているというレンジャーの話を聞き、彼らを育む自然の大切さを感じました。


■植樹(牧の内)
観察会の後は、タンチョウが生息する湿原環境を保全するための森づくりとして、野鳥保護区内の防鹿柵の中に植樹を行ないました。固い地面に力いっぱい穴を掘ったり、丁寧に土をほぐしながら苗木を植えたり、親子の力をあわせた共同作業によって、65本の広葉樹を植樹することが出来ました。

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☆スコップで力を込めて掘ります


■明治根室工場の見学(根室市厚床)
午後は、練乳製品を作っている明治の根室工場に移動しました。明治の製品に関するお話では「食べたことある!」「あのジュースも明治なんだ。」と驚きの声が上がりました。そして参加者は白衣に着替えて、根室市の牧場から集められた牛乳が練乳になる過程を見学し、「機械が稼働していて暑い!」「こんな暑い中で仕事をするんですね。」と感心していました。最後は試食の練乳が出され、子どもたちは美味しそうに舐めていました。

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☆白衣で記念撮影

今回の観察会や工場見学を通した当会や企業の取組みを、子どもたちが大きくなった時に、根室市に残る豊かな自然や地域産業の素晴らしさとして思い出してくれることを願っています。

当会はこれからも、竃セ治と協力して、子どもたちと楽しく根室の自然や産業に目を向ける気持ちを育てていきます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 15:12| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月24日

竃セ治の社員ボランティアとエコアップ活動を実施しました

6月17日から19日にかけて、株式会社明治と共に設置しているタンチョウの野鳥保護区の「明治野鳥保護区牧の内」(以下牧の内)と「明治野鳥保護区槍昔」(以下槍昔)で、同社の社員ボランティア10名と、適正な自然環境の管理(エコアップ)活動を行ないました。
15回目となる今回は、植生調査と植樹を実施しました。


■植生調査(牧の内)
牧の内には、湿原や森林の他にササが生い茂る牧場跡地があります。
ここは昔、森林だったことから、森林復元のための植樹を試みています。
今回は、木を植える場所とそのまま残す場所を区分けするため、植樹予定地内の植生や湿地の分布を調査しました。

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☆植物の生息状況や環境を地図に書いていく

参加者は横1列に並び、朝露で濡れた草原をかき分けたり、湿地のぬかるみを歩きながら、約1時間かけて丁寧に環境を調べました。
作業後、地図をつなぎ合わせると、一枚の大きな植生地図が出来ました。
この植生地図は、今後植樹をする場所の選定に利用します。


■植樹(槍昔)
シマフクロウが利用できる森を育てるため、槍昔に部分的に残る伐採跡地のササ原で植樹を行ないました。

午後の陽気の中で参加者は汗をかきながら、昨年のボランティア活動で設置した防鹿柵の中に、ミズナラやヤチダモ、ケヤマハンノキ、ハルニレを166本植樹しました。

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☆等間隔に掘った穴に苗木を植える

2008年から続けてきた当活動は、今回で15回目です。
「継続は力なり」という言葉の元に、当会は今後も株式会社明治と協力して、野鳥保護区のエコアップ活動に取り組んでいきます。

【佐藤記】
posted by 野鳥保護区事業 at 22:47| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月04日

防鹿柵設置ボランティアさんが集まりました!



野鳥保護区事業所では5月3日〜5月6日の4日間、全国各地から集まったボランティアさん5名と共に根室市内の野鳥保護区で防鹿柵の設置と野鳥保護区内のごみ拾いを行います。

作業日の初日となる本日は、渡邊野鳥保護区ソウサンベツ内の伐採跡地で防鹿柵の設置を行いました。今回設置した防鹿柵の中に、今後根室カトリック幼稚園の園児たちが植樹を行ないます。

防鹿柵は、長さ3メートルの単管パイプをササの根がはびこる固い地面に、重さ8sの器具を振り上げ打ち込んでいきます。そして、フェンスを単管の周囲に弛まないよう力いっぱい引っ張りながら、専用の器具で固定していきます。防鹿柵の設置作業は、全て手作業で行うため中々の重労働です。

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☆単管パイプをランマーという道具で地面に打ち込みます


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☆皆で声をかけながら、力いっぱい引っ張ります



しかし、ウトナイ湖サンクチュアリでのボランティアや、当会のボランティアプログラムのグリーンホリデーに何度も参加していただいている「野外活動のベテラン」の皆様が集まり、てきぱきと手際よく作業が進み、予定よりも早く作業が完了しました。
工具の扱い方やチームワークの良さなど、ベテランの皆様から多くのことを学ばせて頂きました!



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☆小雨が降る悪天候の中、防鹿柵が完成!


明日は、持田野鳥保護区東梅を中心に、これまでレンジャーだけでは回収しきれなかったゴミ拾いを行います。

【野田記】
posted by 野鳥保護区事業 at 18:26| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする