2024年12月25日

日本製紙株式会社と共同踏査を実施

当会は日本製紙株式会社と、同社の社有林をシマフクロウの生息地保全と森林施業の両立を図るための覚書を結んでおり、毎年、共同踏査を行なっています。

今年は11月28日に、同社の社員の皆さまと当会のレンジャーで、シマフクロウの巣箱のメンテナンスを行いました。

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<作業のための資材を運ぶ>

シマフクロウの巣箱には、同社からご提供いただいたチップを巣材として敷いているのですが、巣箱への出入りの際などにチップが体に付いて出てしまうためか、繁殖期が終わると巣箱の中は空っぽになってしまいます。
来年の繁殖期もシマフクロウに巣箱を利用してもらうため、社員の皆さまにお手伝いいただきながら、土嚢袋3袋分のチップを巣箱に投入しました。

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<巣箱に巣材を投入するレンジャー>

シマフクロウの天敵のエゾクロテンは木登りが得意なため、枝を伝って巣箱に侵入し、ヒナを襲います。これを防ぐために、巣箱周辺の木々に鉄板を巻きつける作業も行いました。

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<テン避けの鉄板を設置>

これからも、当会と日本製紙株式会社は、シマフクロウの生息地の保全と森林施業を両立した森づくりを目指して活動を続けていきます。

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<今回の共同踏査のメンバー>
posted by 野鳥保護区事業 at 10:23| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月25日

北海道日高地域の河川で魚類調査を実施

当会が保護活動を行っている北海道日高地域の河川では、シマフクロウの餌となる魚類の資源量を把握するための調査を毎月実施しています(魚類の捕獲は北海道から特別採捕許可を受けて実施しています)。

先月の調査では、ハナカジカをなんと20個体も確認しました。ハナカジカは石や砂利がゴロゴロとした河川の川底にいることが多く、シマフクロウにとって重要な餌資源のひとつです。

これだけたくさんのハナカジカを一度に見ていると、体色が白く縞模様が目立つ個体や、全身が黒っぽい個体まで、個体によって体色や模様が異なることに気が付きます。

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<白く模様が目立つハナカジカ>

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<全身が黒っぽいハナカジカ>

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<褐色のハナカジカ>

この体色や模様は、彼らが川底にいるときに周りの石や砂利にとても馴染み、保護色となります。川の上から見ていると全く気が付かないほどだったので、これを夜に見つけて捕まえるシマフクロウの目の良さに感心しました。

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<川の中でのカジカ類のようす>

調査対象の河川には、エゾハナカジカとハナカジカが生息しており、エゾハナカジカは、川で生まれた後、海に下って成長してから再び川に戻ってきます。その際に、河川に段差などの工作物があると遡上できなくなってしまいます。
そのような河川では、魚道整備などの取り組みが行われています。

シマフクロウの保護のためには、彼らの餌となる魚類が生息できる環境の保全が必要なのです。
posted by 野鳥保護区事業 at 13:07| シマフクロウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月12日

渡邊野鳥保護区フレシマが「さわやか自然百景」で紹介されます

根室市の太平洋岸、ホロニタイ川流域に広がるフレシマの湿原群。
6月にNHKの「さわやか自然百景」の撮影が行なわれました。
カイツブリやシマセンニュウ、ノビタキが子育てする、
フレシマでも一番にぎわう季節でした。
10/13(日)の朝の放送されますので、ぜひご覧ください。

【放送日】
10月13日(日)午前 7:45〜7:59 NHK総合テレビ
10月21日(月)午前 4:00〜4:14 NHK総合テレビ

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posted by 野鳥保護区事業 at 12:02| タンチョウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする